桑港学園 中級二 太田 (Ota)
Reading Exercise W7
Read the following passages and circle A for correct statements and B for
incorrect ones.
[1] 山下くんは留学生です。八月にサンフランシスコに来て、はじめてアメリカ人の家へ行きました。ケラーというそのアメリカ人は、山下くんのおとうさんの友だちで、山下くんはおとうさんからの手紙と小さいプレゼントをケラーさんにとどけに行きました。
その日は八月のすえで、とても暑(あつ)い日でした。大学から十分ぐらい歩いて、ケラーさんのアパートに着(つ)きました。ケラーさんが「どうぞ入って。」と言ったので、山下くんは部屋に入りました。じこしょうかいが終わって、手紙とプレゼントをわたしました。ケラーさんは、「コカコーラはどう。」と聞きました。山下くんはのどがかわいていましたから、何かつめたいものを飲みたかったのですが、「はい、飲みたいです。」とこたえるのは失礼だとおもったので、”No, thank you.” とこたえました。もちろん、ケラーさんがもう一回(かい)山下くんに聞くとおもいました。でも、ケラーさんは「オーケー」と言ったあと、すぐ山下くんのおとうさんの事を聞きました。二人で家族の事や山下くんの勉強の事を一時間ぐらい話して、山下くんはケラーさんのアパートを出ました。のどは、まだかわいていました。山下くんはその日、アメリカでは「ノー」は「ノー」なのだ、と知りました。
-A- -B- ケラーという人は、山下くんの友だちです。
-A- -B- 山下くんのおとうさんからの手紙は、たぶん山下くんが日本から持って来ました。
-A- -B- 山下くんは、ケラーさんの家まで車で行きました。
-A- -B- ケラーさんは「コカコーラはどう。」と二回(かい)聞きました。
-A- -B- ケラーさんは山下くんにコカコーラを出しました。
[2] 二年前に、ジェイソンはホームステイをしに日本に行った。着(つ)いたつぎの日に、ホストファミリーのお母(かあ)さんが、ジェイソンをとなりの鈴木さんの家へあいさつにつれて行った。となりのごしゅじんは四十さいぐらいの会社員(いん)で、前にアメリカに十年ぐらい住んでいたので、英語がじょうずだ。鈴木さんが英語で、ジェイソンが日本語で話した。ジェイソンが鈴木さんの英語にかんしんして、「あなたの英語はじょうずですねえ。」と言った時(とき)、鈴木さんはちょっといやな顔をした。
あとでホームステイの家へ帰って、お母さんはジェイソンに、「目上(めうえ)の人を『あなた』と呼ぶのは失礼ですよ。」と言った。その後ジェイソンは、日本人の会話をよく聞いた。日本人は、目上の人にも友だちにも「あなた」を使わないことがわかった。でも、「あなた」を使わないで*会話をするのは難しかったので、ジェイソンがしぜんな会話ができるまで一年ぐらいかかった。
*~を使わないで…without using ~
-A- -B- ジェイソンは、アメリカで鈴木さんに会った。
-A- -B- この鈴木さんは男性(だんせい)だ。
-A- -B- ジェイソンが「あなたの英語はじょうずですねえ。」と言ったから、鈴木さんはよろこんだ。
-A- -B- 日本人は「あなた」という言葉(ことば)をあまり使わない。
-A- -B- ジェイソンは、今「あなた」を使わないで会話ができる。
Adapted from Miura, A. et al. (2008). An
Integrated Approach to Intermediated Japanese [Revised Edition]. Tokyo: The
Japan Times. (pp. 22, 100)